MY HERO’S INTERVIEW

現在、人気美容家としてご活躍の深澤亜希さん。透明感のある素肌にしなやかな美貌、それに伴った強い意志のある素敵な女性です。
誰もがあこがれを持つ理想の女性像。ここへ至った彼女の生い立ちからお伺いしたいと思います。


GUEST プロフィール
深澤亜希 Aki Fukasawa
1977年生まれ。幼少期をタイで過ごし、高校はアメリカへ留学。現在は、書籍の執筆、女性誌やTVなど各メディアへの出演、 広告への出演・監修、化粧品会社・美容施設のコンサルティング、商品開発、またアジアでも書籍を出版、イベント出演、など幅広く活躍。
【著書】
「白ツヤたまご肌のつくりかた シミのできない魔法の美白ルール40」(三空出版)
「7日間で恋もキレイも手に入る! 魔法の美人プログラム」(大和書房)など。
今月新刊が発売予定。

MY HERO’S INTERVIEW

Vol.2『ルールや常識に縛られるとブスになる』

立河:前回は「自分の肌に合う化粧品のみつけ方」をお話しいただきました。 今はスキンケアの方法なども情報が溢れています。 さて、この中からどうやって自分に合う方法を見つけたらいいでしょう?

深澤:ビューティーも、ルールとか常識に縛られると、キレイになれないことがあります。 例えば化粧品はライン使いしなければいけないとか、化粧水を使う場合は肌を 30回叩かないといけないとか、誰かが決めたルールや一般的に言われてることを 鵜呑みにしないことが大切。 そこで言われているルールや常識というものは、確かに他の誰かには良いことかも しれませんが、それが自分に合うとは限りません。 まずはその方法が“自分に合っているのか?”を考えましょう。 それがきれいになる一番の近道です。

立河:私も20代の頃は自分の肌質が良くわからなくて、肌に合う基礎化粧品や コスメが見つからずに苦労しました。 そのせいでよく肌が荒れていたので、私はきっと敏感肌なんだと思い込んでいました。(笑) 結局、テレビコマーシャルや化粧品屋さんで薦められるがまま、それが安心だと思って ライン使いをしていました。 でも一向に納得のいく肌質になれなくて。。 ラインで使わなくてもいいのはどうして?

深澤:ライン使いで肌の調子がいい方はそれでいいと思います。 でも、ラインで使っているのに肌が不調なのであれば、その使い方を一度疑ってみると いいと思います。 化粧品はいろんな成分が入っています。ラインは軸となる成分が統一されているブランドが多いので、万が一それが肌に合わなかった場合、その成分を重ねて塗っていくことで、それが肌トラブルの原因になることもあるんです。

立河:なるほど。もしかすると肌が不調な原因は塗りすぎかもしれない、もしくは何かの成分が合わないのかもしれないということですね。

深澤:例えばライン使いで肌がよくなっている人もいれば、オールインワンで肌の調子が良い人もいます。使って自分の肌を観察してみて、それが合っているかどうかを知るということが大事です。 そしてお手入れの順番ですが、化粧水から使っていかないと肌って潤わないのかな?とか思いますよね。 化粧水というのは日本独特の文化です。海外ではトナー*が多いんです。
(*拭き取るタイプの化粧水です。)

立河:そうですね。海外ではメイク落としも保湿もトナーかクリームが多いですよね。

深澤:その常識も鵜呑みにしないで、例えば美容液だけにしてみた方が肌がキレイになる、 なんていうこともあります。

立河:先ほど、化粧水は日本独特の文化だというお話がありました。 オールインワンを愛用している方でもほとんどの日本人は基礎化粧を施すときに まず最初に使うのが化粧水というデータがあります。 それも多くの方がみんながそうしているから使っている、という感覚だと思います。 本来、化粧水の立ち位置はなんでしょう?

深澤:私は、ブースター*的な役割だと考えています。 肌にとって美容成分を一番吸収しやすい条件がありますよね。
(*ブースターとは導入剤で、次に塗る乳液やクリームの肌なじみ、浸透をよくするために 使われるものです。)

立河:肌が乾燥していると角質層が硬くなっていて、美容成分がなじみにくく、 浸透しにくいですよね。

深澤:肌は湿っている方が、美容成分がより浸透します。化粧水はそのためのものと 考えます。また、化粧水を塗ることで気持ちがいいという感覚もありますよね。 それも化粧品の役割です。 ただし、保湿も化粧水だけでできちゃうわ、とは思わないでほしいということですね。 夏は特に暑いので化粧水だけでいいわという方も多かったと思いますが、やっぱり それだけでは乾燥します。

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立河:今年は猛暑でした。ようやくあの暑さも過ぎ去り、9月に入りましたが、 実は夏に多いのが日焼けによるダメージと汗や皮脂などがたくさん出ることで起こる 隠れ乾燥肌ですよね。 そんなお肌の9月に取り入れたいオススメの美容法は?

深澤:1に保湿ではありますが、ターンオーバーを早めるケアですね。角質ケアです。 私は肌の調子を見ながら、ゴマージュや美容液を取り入れています。 ただ、角質ケアは化粧品のアイテムの中で一番即効性があるので、やりすぎると乾燥の 原因になり、バリア機能が落ち、逆に肌荒れの原因になることもあるので注意が必要です。 ゴマージュに慣れていない方や、肌が弱い方は肌のターンオーバーを促進してくれる 美容液などを使うのが◎。これも自分の肌に合った角質ケアを取り入れるのがオススメです。

立河:このケア方法も万人に合うという答えはなく、皆さんがそれぞれの方法を編み出すといいということですよね。 ちなみに30代の亜希ちゃんの肌は、とても白く、きめ細かく透明感があります。 肌の水分量と油分量のバランスがいいので適度な弾力と厚みがあります。 こういった肌質にはゴマージュはオススメ。
40代の私の肌質は、メラニンが多く、少し日焼けをしていて日によってくすみが 目立ちます。乾燥肌で水分・油分量とも少ない方なので摩擦に弱く、ゴマージュがあまり向かないタイプです。 適度なクレンジングの後に、保湿をメインに化粧水や美容液を浸したローションパックをしてターンオーバーを促します。

深澤:前回もお話ししましたが、大切なのは化粧品は薬ではないということ。 例えば、薬は飲み合わせや副作用の問題があります。化粧品は基本的に副作用があってはいけないもの。自分の肌に合う、相性が良いものであれば、安心して使い続けられます。

立河:相性は大事ですね。基礎化粧品のベースは水分・油分、この2つを分離させない ように混ぜ合わせる役割の界面活性剤、そして保湿剤や有用成分で出来ています。 それぞれ成分の選び方や配合量はブランドの考え方によって違いますが、 自身の肌質を理解せず、きれいになろうと欲張って、あれもこれもと色んなものを 使いすぎたりやりすぎたりして返って肌荒れを起こしてしまっている方がいます。 コスメは足し算ではなく、時には引き算が大切だと思います。

深澤:そうですね。私がこれまでずっと美容家として何千何万個のお化粧品に触れ、また、その方法を試して来ました。その結果言える事は、やはり、きれいになるために一番大切なことは、「自分の肌をよく知って、自分に合った方法を見つけること」です。 そうすることで女性は確実にきれいになれます。

取材/文 タチカワ ノリコ
Photo : Takeru

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