MY HERO’S INTERVIEW

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Vol.4『責任とプライド』

立河:サロンにお邪魔している時しんちゃんはいつもスタッフに目を配っているのを感じます。スタッフのどんなところを見ているの?

新海:一人一人のモチベーションを見てるよ。この仕事をやって、これでお金を頂いているからお客さんに支持されて数字が上がるってもちろん大事なんだけど、やっぱりこの「美容」って言うのを志している若い子が、辛い事があってもやってきてよかったなぁって、その子がこの仕事を選んで本当に良かったなって笑顔をしている時は一緒に働けて良かったと思うんだ。

立河:スタッフが8人もいて皆を見ていくのは大変じゃない?

新海:それぞれ、悩みがあったりオレに話したい何かがあるのがわかるから、仕事が終わった後でもちゃんと話を聞くようにしてる。これは大切な事だし、またモチベーションをあげて頑張れるなら一つも苦じゃない。オレは現場というものを大事にしたいし、オレにとってみんな平等に大切なスタッフだからさ。

立河:それによってまたやる気を出してみんな頑張れるのね。

新海:経営者としても先輩としてもそんな後輩のやる気や笑顔が見れた時が嬉しいよ。今まで伝えられることを伝えて良かったなとも思う。

立河:経営者ってどこか「親」になる感覚と似てるのかな?しんちゃんは現場に立ち、経営、教育、接客、全部をやってるんだよね。

新海:経営もちろん、経営者としての勉強も必要だと思うんだけど、ある意味自分の中では「経営」というものもスタイリングと同じようにクリエイティブなものだと思っていて、感覚とかセンスとかそういうものだと感じてる。ひらめきとか感性とかそういうの大好きだから。自分はね、スタッフの前でも「自分」ってものを包み隠さず見せれちゃうからさ。 新海さん、すごいなって思われる事ばっかりが正解とは思ってないんだ。自分の弱みもさらけ出してる。スタッフに相談もするしね。

立河:確かにスタッフの前で決して偉ぶらないよね。

新海:組織はあれど、同じサロンの仲間だと思ってるし、プライベートな時間でスタッフと呑む時はある意味、弟や妹のように思うし、親友にも思う。経営的にそこは線を引いた方が良いんじゃないの?って言う人がいるだろうけど、自分はそこを曲げる必要性は感じていないんだ。技術は絶対的になプロとしての責任とプライドを持っているし、スタッフにも持たせたい。現場でしっかりやってるから、だから一緒に呑めるんだって言ってる。

立河:プロとしての責任とプライド!

新海:そう。例えばまだカットができない、ブローができないからじゃなくて、要は、まだスタイリストとしてデビューをしていなくたって その道を志そうとしてやっているのであれば今自分ができる範囲の中での自信とプライドを持ってほしいって。それは結局、自分が努力しないと持てないことなんだよね。

立河:努力をしていない時、人って恐がっちゃって自信を持てないんだよね。努力すればちょっとした事でも自信につながって行くものね。身に覚えがある。(笑)

新海:そう。立場関係なく何でも訊けばいいと思うんだ。今、これ訊いちゃダメかな?とか、訊くのが恥ずかしいとか思わず、わからない事は何でも訊けばいいと思うんだ。オレは未だにそうだよ。わからない事は後輩であれ、遠慮なく訊く。そこを全部知った風、分かった風っていうのが一番危険だと思う。新海さん、そんな事も知らないの?で構わない。それでいい。

立河:先輩でも知らない事やわからない事は当然あるもんね。訊ける環境があるのは恵まれてる。

新海:それは技術に関してもそう。そうは言っても40代の半ばも過ぎると、感覚的とかセンスがちょっと鈍ってくる時もある。それは年齢と共にしょうがない。だからどんなに若い子でもそいつが凄くいいものを持っていてお客さんに技術や提案をしていれば、逆にこっちも盗むしね。

立河:新たなものをちゃんと受け入れられるって素晴らしい。

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新海:自分自身もそうだけど、常に進化とか変化とかしていないと飽きちゃうの。同じ環境でやってると3年で飽きちゃう(笑)。 そういう進化とか変化は人から得るものもあるし、自分で発信する事もある。 若い子の感性だったり、ビビッとくるスピードは負けちゃうかもしれないけどでもオレは27年っていう経験があるから技術は負けないよ。

立河:まさに!その自信とプライドに人はついてくるのよね!最後に新海義仁のアイデンティティをお聞かせください。

新海:自分が生きているって言うプライドだよね。プライドがあるからこそ、やらなきゃと思って動ける。単純にオレは器用じゃないから、あっちもこっちもうまくなんてできない。でも一つの路を決めた以上は、それを極めたいじゃん?それを27年やってきたプライドを持ち続ける事で、結果誇れたらいいなと思うな。

Special thanks,,END


Thank you messege from Noriko Tachikawa

ヘアスタイル、カラー、細かい事まで言わずとも気持ちを汲んでスタイリングしてくれるしんちゃんに絶対的な信頼感を寄せています。例えば、しんちゃんが薦めてくれるヘアスタイリング剤なども、なぜか何の疑問もなく「いいもの」なんだと思えるから使いたくなって購入。そして本当に満足できる。これは一人一人のお客様をしっかり見て、いつもブレずに思った以上の仕事をしてくれるからこそ。いつもありがとう。これからもよろしくお願いします。

取材/文 タチカワ ノリコ

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次回は、新しいゲストをお迎えいたします。お楽しみに!

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