GUEST プロフィール
鈴木千夏
1966年生まれ。株式会社ナチュラセンス・ジャパン/ NATRASENSE
AUSTRALIA代表。オーストラリア在住（1994年〜）。主に海外のオーガニックプロダクトなどの輸入販売や、商品プロデュースなどを行う。
最近では日本の健康ブームの影響もあり、12年前からオーストラリアで手がけてきたココナッツオイルの自社ブランドが人気となり、日本にも活動範囲を広げている。
また渡豪前に携わっていた仕事（主にテレビ番組のリポーターやMCなど）の経験を活かし、オーストラリア/日本をベースにオールマイティな司会業、またそれに関連したイベント企画・運営を行うなど、人と人、国と国との「コミュニケーター」として活動することをライフワークとしている。
http://natrasense.com
http://organic-australia.com
NO.4 失敗もする。それでもパッションは忘れない。
立河：日本で仕事をするときに、オーストラリアと同じやり方で失敗したんですって？
千夏：そうよー。２０１０年に１７年ぶりの日本で１年間お仕事をさせてもらう機会を得たの。メトロポリスマガジンという在住外国人（英語圏）を対象にしたフリーペーパーがあるんだけど、そちらのイベントマネージャーを担当していた時代は失敗の連続。オーストラリアでは打ち合わせに行く時は、その仕事を“決める”ためのもの。YesかNoか。じゃ、金額はいくらにするか、とスピーディに決まっていくわけ。勿論内容によるのかもしれないけれど、日本では時間をかけて進めるのが常の中でついつい「なるほど。。ん？では、どうしますか？」って詰めちゃうのよね。（笑）
立河：早く答えを出して進めましょうよ。ってね。（笑）
千夏：そうよ。それを決めるための場なのだからって。でも日本はそういうステップではなくて、一回持ち帰って、何々部で話して、また打ち合わす、という流れをすっかり忘れていたのね。だから勢いよすぎて何回もドン引きされて。打ち合わせ中の空気が明らかに変わってるって云うのが、鈍感な私にでさえわかるくらい。（笑）
立河：あはははは！
千夏：こうやって失敗しているのよ。だから、今はなるべく気をつけてる。
立河：千夏さんは、失敗したなって感じたとき落ち込みますか？
千夏：落ち込むわよー。で、一人風呂で泣く（笑）そして反省する。泣いていても仕方ないでしょ。結局解決していかなくちゃならないから、自分を奮い立たせるのね。この失敗は自分との問題なのよね。
立河：千夏さんって昔から絶対に人のせいにしないよね。自分で道を選択して自分の責任で生きていると思う。そして人の悪口言わないよね。その強さの秘訣は何？
千夏：なんだろう？そう？そういう印象なのね？（笑）
立河：嫌いな人っていないの？
千夏：うん。今聞かれて頭の中に浮かばないから、いないかな。その人はその人って思っちゃうのかもしれない。オーストラリアで暮らし始めて、人生の中で最もいろんなことを考えたと思うの。人種についてもね。それはその人の問題、とか、切り離して考えてる。もちろん、頭にくることはあるのよ。んもう、なんなのー！？って。（笑）だけど、それに怒ったりすることでエネルギーを持っていかれちゃうのが勿体ないから ”ネガティブ” は「リリース」するの。
立河：なるほど！「リリース」するのね！！
千夏：うん。そういうことは心がけてるかな。
立河：なかなかリリースってできないんだよね。いい言葉！ これが千夏さんの素なんだね。
千夏：あと、根に持つっていうのもないよね。それは、全て自己責任だと思っているから。よく言われるのはやる気満々ですねって。（笑）
立河：わかる。ずーっとモチベーションが変わってないもの。（笑）ずっと元気。踊るのも好きだしね。
千夏：そうなのよ。いまだに踊るのも好き。お酒を飲むのも好きなのよね。
立河：さて、ここ数年、ブームになった「ココナッツオイル」。実は千夏さん、もう１２年も前からココナッツオイルの良さについてお話されていましたよね。
千夏：日本では２０１４年くらい？ミランダ・カーがきっかけでブームになったよね。でも、実はもっと前からオーストラリアや欧米ではココナッツブームは始まっていたの。人気の理由は断然「ダイエット！」ココナッツオイルに含まれる中鎖脂肪酸に脂肪を燃焼させる作用があるから大ブームになっていたのね。なので私は日本で紹介する場合も「ダイエット」がフックになるのかな？と思っていたのだけど、なんと「認知症予防」で着地したよね。
立河：それはどんな栄養素が作用するの？
千夏：中鎖脂肪酸が分解されるとできるケトン体が、脳の中でブドウ糖の働きの代わりをするということなんだよね。実はこれ２００８年にアメリカのDrメアリー・ニューポートが自身の経験や研究を経て発表してることなの。 でも、欧米では断然ダイエットでブームになっていたので、当時日本に提案しに来ていた時も「ココナッツオイルはダイエットに良いですよ！」って営業しては、フラれ続けていたの。（笑）そしたら、なんと日本では認知症に作用があるという部分にフォーカス、テレビなどで取り上げられ、大手も参入してきてあっという間にブーム品になったのよね。 私としては、「え？そっち？」って（笑）
立河：うん。色んなところで色んな種類のココナッツオイルを見かけるようになったよね。
千夏：日本ではブーム品になると、また次のブームを作らなきゃならないっていう流れになるじゃない？この辺、私としては残念な気持ちはあったよね。大事に育ててきたブランドなのにね。お客さんの立場としても、ブームが終わっちゃうと、ものに愛着がなくなって次のブームを待つようになるでしょ。でも、飲み続けてもらわないと効果が期待できない中で、次のブームに移ってしまうじゃない。それが残念よね。ただ、良いものは残るので私としては１２年前からやってることは変わらない。「地味に地道に」をテーマに続けてます。
立河：そうね。続けないと効果が期待できない、それは化粧品にも言えることなのでよくわかります。ブームに乗って多くの会社が参入し、ピンからキリまでのいろんなクオリティのものが売られていたと思います。千夏さんが紹介しているCEYRON COCONUT OILは他のものとはどんなところが違いますか？
千夏：セイロンと言えばスリランカ。スリランカは国中にココナッツの木があるんだけどその中でも三角地帯という理想的な土壌や気候環境の中で、国からオーガニック認定を受けた農家のみで収穫されたココナッツを７週間から９週間寝かせて熟成させ、中鎖脂肪酸やラウリン酸などの栄養素をあげてそれをコールドプレスしたものがセイロン・ココナッツオイルなの。
立河：“ラウリン酸”は化粧品にも配合されている成分ですが、同名でもこのココナッツオイルに含まれている栄養素のラウリン酸とはまた別のものですね。摂取することで体内ではどんな作用があるの？
千夏：ラウリン酸の含有量は一般的には平均４７〜５０％ほど。私たちのは熟成しているのでマックスで５６.４％なの。 ラウリン酸はお母さんの母乳の中にも含まれている成分で、抗菌作用もあり、免疫力をアップさせたり、ホルモンを活性させたりするの。美容効果や健康維持にとてもいいものなのよ。 「プロダクト」って出会いなのだけど、このココナッツに関しては単身スリランカに行き見つけたサプライヤーさん。会社の取り組み方はもちろん、どのように収穫されて、熟成から瓶詰めに至るまでの工程を確認して決めてきたパートナーさんなの。
立河：ココナッツオイルって収穫されるところや、こうした製法によって栄養素や味が変わるものなんですね。このオイル、私はマッサージオイルとしても使っているのですが、さらっとしていてテクスチャーも良く、肌荒れが改善され肌が滑らかになりました。
千夏：ココナッツオイルは殺菌作用もあるから、現地では切り傷などにも用いられているのよ。ちなみに日焼けから肌を守ってくれる作用もあって、私はオーストラリアにいるのでこの通り日焼けするんだけど、スキンケアでこのオイルを塗っているおかげで黒いけど（笑）シミがないのよね。
立河：内側からと外側から、両方に作用するのは嬉しいね。流行りやブームに惑わされず良いものを定番として紹介し続ける、私はこの姿勢が好きです。 さて、最後に千夏さんのアイデンティティをお聞かせください。
千夏：そうね。この通りパッションよね。“情熱と気合”！（笑）
立河：この間、共同出展で来日していたビジネスパートナーのダニーさんに「She’s rock！（千夏はロック）」って言われてたよね。（笑） パッション！なるほど！！バイタリティー溢れる千夏さんにぴったり。
千夏：あはは、そうね。情熱がないとやらないし、気合なしでは乗り越えられないから。生きていくことはパッションなのよ。失敗も多いけどね。（笑）
千夏さんが手がける健康食品はこちら。
http://natrasense.com
http://organic-australia.com
Special thanks,,END
Thank you messege from Noriko Tachikawa
鈴木千夏さま
いつでもどんな時でもテンションの変わらない、元気いっぱいの千夏さん。一緒にいるとこちらまで明るくなります。千夏さんのパッションはきっとたくさんの人達を魅了してるよね。これからも情熱と気合で奮闘する姿を追いかけていきたいと思います。いつもありがとう！
取材／文 タチカワ ノリコ
Photo Takeru
「What is your identity? MY HERO’S INTERVIEW」
次回は、新しいゲストをお迎えいたします。お楽しみに！