MY HERO’S INTERVIEW

松原その子さん(以下そのちゃん)とは彼女がオーナーを勤めていたワインレストラン「flow」時代からのお付き合い。そのちゃんはうちのお客様でもありお互いに行き来しながら今ではなんでも話せる友達に。華やかでセレブリティな社交場に身を置きながら、私生活では太陽や海、土、自然を満喫している。私にとって「気」の良いパワースポットのような友達です。チャーミングで軸がブレない強い彼女のアイデンティティを伺います。


GUEST プロフィール
松原その子 Sonoko Matsubara
1977年生まれ。ソムリエ、ワインスペシャリスト、栄養士、スポーツ栄養スペシャリスト、 トライアスリート。ワインの醸造アドバイザーとして活躍する。昨年、プロデュースしたロゼワイン、『vin rose』を発売。ニュージーランドで作られたこのワインはエレガントでありながらうららかさを感じさせるピンク色。今までのロゼのイメージを払拭する素晴らしい味。その傍ら、現役のトライアスリートとしても日本国内外を飛び回り多忙な日々を送る。 ランニングトレーナーも務め、スポーツ栄養スペシャリストとし“食が体を作る”を自ら体感し、アスリートへの栄養アドバイスも行う。
『vin rose』を味わってみたい方はこちら。 http://www.winetable.jp

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NO.4 両親が教えてくれた食育。そして手間をかけた贅沢

立河:次の目標は?

その子:次は4月。トライアスロン発祥の地、サンディエゴでのレースに参加することです。私をサポートしてくださっているメーカーのZOOT本社がサンディエゴにあるので、また多くの方に知っていただくためにも頑張りたいと思っています。

立河:ちなみにこのレースはロング?

その子:ミドルなんです。これはこれで、ショートの勢いでも行ける距離ですが、 それなりに粘りも必要になってきます。

立河:これだけのレースをしてると活性酸素が溜まりますね。

その子:私のタイムはフルで12〜13時間。やっぱり美容を気にしている人は活性酸素が溜まるのでやらないと言いますね。しかもホルモンバランスが崩れるんです。

立河:それだけの長い時間ずっと体を動かしているわけですから、体にはそれなりの影響が出てきますよね。実際に、アスリートの女性は脂肪が少なく、紫外線や赤外線、海の塩、風をもろに受けるので濃いシミや深いシワができやすくなります。肌表面だけでなく、皮下組織から影響が出るので実年齢より老けて見えてしまうこともあります。

その子:お肌のケアももちろんですが、食べ物に気をつけています。もともとトマトが大好きなのでよく食べるんですが、トマトのリコピンを沢山摂取しています。リコピンは抗酸化作用があって、体の酸化を防ぎます。そのほかにコレステロール値を下げ、肥満予防や、美肌効果もあります。トマトは加熱処理をすると栄養素が更にアップします。例えばトマトソースやトマトジュースなどがそうです。

立河:なるほど。スポーツ栄養スペシャリストの視点からも、そういったことに気を使っているんですね。

その子:小腹が空いた時やちょっと喉が渇いた時なんかにトマトやトマトジュースを飲むのがおすすめです。私はオフィスの冷蔵庫にプチトマトをキープしてイチゴを食べるかのようにおやつ代わりにしています。

立河:その他、お正月太りや、新年会などでの暴飲暴食や、多忙を極めて不規則な生活リズムをリセットできるような食べ物は?

その子:バナナ、キウイ、ゴマ、豆乳をミキサーでかけたジュースを朝飲むのをおすすめします。これはたんぱく質、ビタミンCが摂れて、バナナの糖質が体を起動させるエネルギーになり、またカリウムも豊富でデトックス効果がありむくみ改善になります。そして豆乳はホルモンバランスを整えてくれます。
(材料写真)

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立河:実はこれ、本当に効果があるのね。私が年齢的な体調に不安を感じ始めて、そのちゃんに相談した時に教えてもらって実践してました。そうだ。また毎朝このジュース作って飲もう。

その子:うん。お通じもよくなるし、女性にはいいですね。

立河:名付けて「美肌ジュースね。」

その子:そう。生活リズム、ホルモンバランス、とにかく色んなものが崩れてきた時におすすめ。後、私はトレーニングの時にプロテイン入れて飲む時もあります。

立河:なるほど。それいいですね。その他には?

その子:父が庭で無農薬のお野菜を作っているので、それをそのまま食べたり、ミントを植えているので摘んできて朝はミントティにしたり。 ミントは整腸作用があり、香りには気持ちを落ち着かせる効果があります。

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立河:そのちゃんはプロモーションで色んな人に会ったりするし、レースのスタート時は少なからず緊張すると思うんです。そんな毎日の精神状態を良く保つ方法は?

その子:そうですね…色々と気を使うんですけど、わがままなので嫌なものをかわすんです。(笑)これはflowの時代に身につけたかな。 ワインを飲むお店なので、夜中一人でいらっしゃる、特に女性のお客様は、ネガティブな悩みを抱えながらお酒を飲みにくることが多いんです。そんな時、話し相手にはなるんですが、ちゃんと話は聞きながら同調しすぎない。私の中にそのネガティブなものが入らないように手前で止めるんです。聞きながら流す。それが精神状態をよく保つ秘訣かな。

立河:それそれ。愚痴や悪口に同調してしまうと、ネガティブなのをもろに受けちゃってこちらが立ち直れなくなることも。

その子:後はネガティブな接続語を使わない。私は「どうせさあ」という言葉が嫌いなんです。「でも」って言葉は、良い意味に変換するときにも使うでしょ?「どうせ」って言ってしまったらその後に続くのはネガティブなものにしかならない。それを言ったら終わっちゃう。聞くのも言うのも嫌いです。愚痴や悪口を言うのも活性酸素がたまるんですよね。

立河:私からのおすすめは、夜遊びを控えてしっかり眠って朝日を浴びること。これは本当に効きますよ。メラトニンが出て抗酸化作用が促されます。そうすると細胞の新陳代謝が活発になって心身が疲労回復するのでエイジンケアに繋がります。 さて、美容談義は尽きることがありませんが、最後にそのちゃんのアイデンティティをお聞かせください。

その子:実家の建て直し中のお庭かな。そして家族、両親。庭のお手入れが好きな父がいて、そこで収穫したものを調理する母がいて。自然と体に良いものを食べる食育という環境の中で育ててもらったのが自分の中で一番強いものだと思います。仕事で一度実家を出て両親と離れて暮らし、母が倒れたのをきっかけにまた戻ってから、再び食育の環境に身を置き再確認しました。お金をかけた贅沢じゃなく、両親の「手間」をかけた贅沢があって、違う意味での裕福さがありました。東京にいながらも家で採れたお野菜が食べられるのは「豊かな生活」です。夏に庭で収穫された梅を干していると、甘酸っぱい香りが庭一面に広がるのも、あぁ、夏だなぁって。夕方になると干してある梅を取り込むのが私の仕事だったんです。とてもいい思い出。両親に感謝しています。

立河:そのちゃんは家族にたっぷり愛情を注いでもらったのね。ご両親の食育によって家族のコミニュケーションがあり、健康な身体と精神を作り、絆を深めた、それがそのちゃんのアイデンティティなんですね。とても優しい気持ちになれる素敵なお話をありがとうございました。

Special thanks,,END


Thank you messege from Noriko Tachikawa

そのちゃん。ソウルメイトというものがあるのだとしたら、きっと私たちはそうなんでしょうね。ベッタリと干渉しあう関係ではなく節目節目でお互いに自然と会う心地良い友達。今回ここでは書けなかったこともありますが、これからも多方面に渡ってのご活躍楽しみにしています。

取材/文 タチカワ ノリコ
Photo Takeru

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「What is your identity? MY HERO’S INTERVIEW」
次回は、新しいゲストをお迎えいたします。お楽しみに!

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