MY HERO’S INTERVIEW

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Vol.3『ビジュアルって大事』

立河:杏子さんは本当に変わらないですよね。

杏子:うーん。あがいてますよねー。(笑)
やっぱり年齢はどうしたって重ねていくものだから本当に頑張らないといけないと思ってる。思い起こすと腸内洗浄とか、酸素カプセルや顔鍼とか、良いと言われた色んな美容法を試しました。(笑)
今はエステやクリニックに行って高密度の超音波や高濃度ビタミンC点滴を時々やっています。実はね、今も効果はわかってないの。(笑)やらないよりはやったほうがいいじゃないかな?っていう。気持ちが大切かと。
私の考えは基本的に衰えてしまったものは蘇らないと思ってるの。
だから“今をキープする”という意味では予防目的を含めてエステやクリニックに行くのは大事かなって。だから若い頃からそう言うところに通って、もっとちゃんとお手入れしていればよかったとも思うの。

立河:まず、自分自身の肌質や肌状態をちゃんと知ることは、正しいスキンケアにつながることなので大切です。

杏子:若いうちから肌に手をかけすぎると、肌を甘やかすからよくない、なんて情報もあるけどエステはちゃんと今の状態をキープしてくれる力があると思うの。
だから、あんまりお金がないとしてもエステに行くという「美意識」を持って、気持ちも肌も、キープをするということはすごく大事なことだと思うな。
今の子たちは美意識が高い世代だけど、私たち世代はエステに行くと言ったらすごくオオゴトだったからね。エステがより身近になった時代だからこそ、若いうちから年に1回、半年、3カ月に1回でも自分の行けるタイミングで行ってみると良いと思うの。
専門家のところへ行って、プロのアドバイスを聞いて知識を深めていくって言うのは大切よね。自分の信頼のおけるエステティシャンやドクターと出会えれば的確にアドバイスをくれるじゃない?

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立河:そうですね。予防も含めて、気軽に相談できるところがあると良いですね。

杏子:そうするとね、ある程度、例えばシミなんかは改善は出来るでしょ?
私たちは日焼け世代だったし、その時はお手入れ方法なんて知らなかったから。
ダメージを受けたとき、できるだけ早くお手入れすれば改善することもあるでしょ。

立河: はい。お化粧したまま寝ちゃったときや(笑)、日焼けなどで肌にダメージを受けることがあったらなるべく早く、しかも正しくお手入れすれば未来の肌年齢が俄然変わってきますね。
ただね、私の個人的な考えですがエステやクリニックへ過度な期待は注意が必要です。
ちょっと自分の容姿に不安を抱えたり、ストレスを受けたりすると過剰なまでに化粧品やエステ・クリニックに依存する人がいるの。一か所に通うのであればカルテもあるし、カウンセリングもしっかり行えるので、その人にあった施術ができますが、短期間にあちこちと色んな所へ行って施術を受けたり、色んな化粧品を使いすぎると、オーバートリートメントと言って、やりすぎによって余計に肌を傷めて老けさせてしまうということが起こります。

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杏子:なるほどね。オーバートリートメントについては誰も教えてくれないよね?
あれこれと良いものは勧められるけどストップをかけるところはないもんね。

立河:肌年齢を若くキープするためには、日焼けをしないこと、汚れをちゃんと落とすこと、保湿をすること、この至ってシンプルな3ステップが大切なんです。
杏子さんはお肌もきれいですがプロポーションがまたいいんですよね。お酒も飲むし、美食家だし。なのにどうして太らないんですか?

杏子:それはファンボ(ファンクショナル・バディ)のお陰だと思う。私はファンボと相性がいいと思ってるの。バレエのメソッドなんだけど、バランスをとることで体幹も鍛えたり、少し負荷をかけるのに足に重りをつけたりして体全体を引き締めるの。

立河:ハードに体を動かすわけではなく、ヨガみたいなスタイルなんですね。

杏子:他にジョギングもしてる。精神的に不安だったり落ち込んだり、気持ちが硬直した時にどうやって心を動かすかっていうと、私の場合は体を動かすことなんだよね。映画を観たりするのも少しの気分転換になるけど、簡単に気持ちは晴れない。
でも体を動かして汗をかいたりすることで、ちょっと気持ちが緩むの。
完璧に悩みが晴れるってことではないんだけど、面倒だなと思ったり、気乗りしなくてもジョギングしたり、トレーニングの予定を入れて体を無理くりにでも動かすの。これは唯一自分がコントロールできることだよね。
ちょっと歩いて風景を観たりすることも大事なのよね。

立河:そうですね。体を動かすことは心身共に良い効果がありますね。
杏子さん、そうやっていつもアクティブにスケジュールをいっぱいにしてますよね。一人でも海外に行っちゃうとか?

杏子:うん。知人に一人旅を勧められたのがきっかけでね、短期の英語留学をしたり、
マドンナが大好きでライブがどうしても観たくて1泊3日でデトロイトまで行ったこともあります。

立河:すごい。1泊3日で海外?杏子さん、マドンナが好きなんですね。

杏子:そうなの!私はマドンナが一番好き!「In bed with Madonna」が1991年に公開されたんだけど、セルフプロデュースが徹底されていてね、あの映画は本当に素晴らしかった。それを観てから大好きになったの。
すごくセクシャルな演出があって一部中止になる国もあったりして、それでも私は戦ってるわ!って強く突き進んでいるかと思ったら、早くに亡くなった実母のお墓に少女のように寄り添っていたり。バンドメンバーには対しては自分が母となり守る優しさがあったり。
トレーニングや食生活にまでもこだわってあのスタイル。
これが全部自己プロデュースと聞いて、そんな風になりきれるタフさに感銘を受けたんだよね。それから来日の時は必ず観に行くんだけど、でも日本に来る年と来ない年があって Sticky&Sweet Tourっていうアルバムのツアーにもどうしても行きたくて。それで強攻スケジュール組んで。(笑)

立河:本当にアクティブですね!私にはなかなかできないです。マドンナと言えば鍛え抜かれたビジュアルもステージも見ごたえありますよね。
杏子さんはマドンナみたいなステージがしたいですか?

杏子:それはない、それはムリよね。(笑)
I’m Going to Tell You a Secretっていうライブはいきなりオープニングにブリッジで登場して、そこから三転倒立。そんなこと出来ないもん。(笑)

立河:杏子さんのステージもパワフルに踊って歌ってってすごいじゃないですか。
あれだけ体を動かしてるのに、息を切らさず歌うって尊敬します。
これが杏子さんのライフスタイルなんですね。体を動かすトレーニングをして、スタイルも維持して、楽しくお酒や食事を取って、ボイストレーニングもして。全てに対して前向きに取り組んでるんですね。

杏子:本当にあがいてるでしょ。(笑)

立河: 努力家で素晴らしい事です。私より9歳年上で変わらずのビジュアル。年齢を重ねていくことが楽しみになるお手本です。

取材/文 タチカワ ノリコ

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